中山神社 美作國一宮
祭神 | 鏡作神 |
所在地 | 岡山県 津山市 |
最寄り駅 | 津山駅 |
2015年8月。帰省した。
我がふるさと、岡山県津山市。美作国である。
一宮は中山神社と云ふ。
古くは ちゅうさん と音読みしたらしい。
今昔物語集では 中参 と記述されている。
実家から徒歩で45分くらいのところにある。
歩いてみることにした。
田んぼの中の一本道をゆく。
真夏にこんなところを歩いている人はいない。
しばらくして中山神社についた。
他国の一宮のようなスケール感とは違うさっぱりした雰囲気。
神門をくぐる。小さい門だが雰囲気がある、ものすごく古そうだ。
右手に社務所。正面に拝殿、その奥が本殿になっている。
規模が大きいわけではないが、風格を感じる建築だ。
非常に古い建物で永禄の頃というから16世紀に建てられたもの。
祭神
津山人であれば中山神社を知っているだろう。しかしそこに何が祀られているか知っている人は少ないと思う。
鏡作神という。
聞き慣れない神だ。ここのオリジナルだという。そして牛馬の守護神だ。
境内には立派な牛の像がある。
私の父の家では牛を飼っていた。
昔は祖母がはるばるお参りに来ていたそうだ。(ウチの母談)
そんな中山の神様だが、今昔物語集によると祀られているのは猿神だ。
美作国の神、猟師の謀により生贄を止めること
今昔物語集巻二十六ノ七 に中山神社にまつわる話が収められている。
話の筋は典型的な
生贄+異郷訪問譚+化け物退治 with 強い犬
系である。
強い犬には特別名前はない。
他の地域では化け物(猿とか狒々)がよせばいいのに天敵の名前を口にするが、ここの猿神は神ゆえかそこまで間抜けではない。
で、強い犬に退治された猿神はもう悪さはしないと約束し今もお社近くの崖に祀られているのです。
猿神社
大きな神社はたいてい奥宮というのがあって祭神の荒御魂などを祀っているが、中山神社にもそれっぽい社がある。
本殿の左後ろの方に入り口の鳥居が立っていて、狭い道を進むと左側の斜面に小さな祠がへばりついている。
猿神社だ。
小さな祠に赤い小さな猿のぬいぐるみが大量にぶら下がっていて独特な雰囲気を発している。
今昔物語集によると猿神がそもそも中参(中山)の神である。
で、牛馬の守護神でもある。
父の実家には牛小屋があり、その屋根裏に猿の頭蓋骨が祀られていた。
かなり不気味であったが猿が牛を守るという信仰があったのだろう。
となると、祭神の 鏡作神 とはいったいなんだろう?
鳥居
ここの鳥居が全国的に見て珍しい形式であることを知る津山人は少ないであろう。中山鳥居という。
ぱっと見は普通の鳥居だが、貫が貫通していないのが分かりやすいポイントだ。
中山神社 御朱印
必要最低限のシンプルタイプ。
中山神社 – 岡山県観光連盟
岡山県観光連盟による紹介ページ。
神社の公式サイトは無い。